現在放送中の日曜劇場『御上先生』(TBS系)に出演し、その“ヒール役”とも言える演技が話題を呼んでいる岡田将生。公開中の映画『ゆきてかへらぬ』にも出演しており、演技派の俳優として存在感を発揮している。そこで本記事では、近年さまざまな役に挑んでいる岡田の最新作での演技にフォーカスしながら、その魅力を紐解きたい。
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2009年放送のドラマ『オトメン(乙男)~夏』(フジテレビ系)で連続ドラマ初主演を果たし、その後もNHK大河ドラマ『平清盛』やNHK連続テレビ小説『なつぞら』『虎に翼』などの話題作に出演し、俳優として確固たる地位を確立している岡田。昨年公開の映画『ラストマイル』では、岡田自身がテレビ番組に出演した際に“熱を帯びている人間ではあるが、自分からそのスイッチを切った男”と役の複雑な心理を語った、世界規模のショッピングサイトの関東センターでチームマネージャーを務める梨本孔役を好演したことで大ヒットに貢献。この映画での演技が評価され、「第48回日本アカデミー賞」では優秀助演男優賞を受賞するなど、その勢いは留まることを知らない。
2024年公開の映画『ゴールド・ボーイ』では、欲望に駆られ、義理の両親を殺害する狡猾なサイコパスを演じるなど、近年では幅広い役柄で実力派としてますます存在感を増している印象の岡田だが、現在公開中の映画『ゆきてかへらぬ』では、実在した人物である、文芸評論家の小林秀雄役を務め、映画を観たSNSユーザーからは、「岡田将生くんの色気すごい」「かっこよすぎて涙」「岡田将生がスクリーンに登場してビシッと画面が締まった」などと絶賛の声が相次いでいる。同役について岡田は、“今しかないという奇跡的なタイミングだった”としつつ、「もう5年10年早かったら、演じられなかった役だと思いますし、なにより憧れの根岸監督と、ようやくお仕事することができて、心が踊りました」と、根岸吉太郎監督の作品に出演できた喜びを語っており、そうした作品への熱意が高評価に繋がったのではないだろうか。
また、岡田は現在、文科省のエリート官僚・御上孝(松坂桃李)が高3の担任教師となり、令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へ立ち向かう大逆転教育再生ストーリードラマ『御上先生』にも出演中だ。岡田は御上の同期で、かつて共にしのぎを削った文科省の官僚・槙野恭介を演じており、ヒール役とも呼べる演技で新境地を切り開いている。これまでの展開では、主人公と対立するようなシーンが多く描かれてきた槙野だが、第7話では、職場で突然倒れて入院した後輩に、「明日検査終わって退院になったとしても、絶対に仕事来るなよ。これ業務命令だから」と声をかけるという、優しさを覗かせる場面も。また、知人と思われる男性が病院に搬送される姿がフラッシュバックするなど、過去の出来事と思われる記憶の断片も描かれており、物語が佳境を迎える中、今後も目が離せない登場人物となりそうだ。
俳優として多くの引き出しを持ち、確かな演技力で物語を彩っている岡田。今後は、村上春樹が著した4つの短編を連続ドラマ化した『地震のあとで』(NHK)第1話で主演を務めることもアナウンスされており、これからの活躍にも注目だ。