さんきゅう倉田です。吉本興業で芸人をしています。東京大学の2年生です。
春休みになったので英語を勉強している。
周囲の東大生はもれなく英語ができるし、所属する書道研究会にいる他大学の学生ももちろん英語ができる。就職してからも英語ができる方が圧倒的に有利だし、英語ができて当たり前だと社内では思われるだろう。
日大卒のぼくですら国家公務員になったら外国人の応対を任された。おじさんたちには「若い=英語ができる」のイメージがあるのかもしれない。
日本大学に通っていたとき、300人のクラスの中に英語ができる人間が何人いただろうか。聞いたことがない。0人かもしれない。
一方、現代の大学生の中には、そこそこの割合で英語が堪能な人間がいるだろう。
ぼくも大学生として英語ができなければならない。このように芸人として全く不要なスキルを伸ばすことはよくある。
▶講演会で受けた質問「大学に行く必要性はある?」
身につけたいのは、英語で講演をできるレベルの語学力
11月にフランス語検定準1級を受けた。1月にその二次試験を受け、現在結果待ちだ。
二次試験では、二つのテーマを与えられ、そのうちのひとつについて述べて質疑に応答する7分間の面談が行われた。
ぼくのテーマは「大学の学費上昇についてどう思うか」だった。過去に述べたが、昨年東大は学費値上げを表明し、学生たちが反対運動を実施している。学生生活と隣り合わせのテーマである。
このテーマで点数が取れないのなら、ぼくの実力は合格とは程遠い。合格したらフランス語は休んで、英語に全集中する。
年内に、TOEIC、 TOEFL、IELTSのどれかを受け、美しい発音で話せるくらいにしようと思っている。
稀に語学学校から講演依頼があるので、英語でお金や税金の講演をすることも視野に入れたい。
先日、講演でこのような質問を受けた。
「(さんきゅう倉田さんは)学びたいことがあって東大に入られましたが、大学に入る必要性はありますか。」
▶本や論文ではなく、大学だからこそ得られるもの
「大学で学ぶ意味はあるのか」。知識や学歴以外に得られるものとは
「大学で学ぶ意味はあるのか」。大学で講義を受けていると、ときたま思う。
この達者ではない先生の話を210分聞き続けて、何か意味があるのだろうか。
ひとりで本を読んだ方がよいのではないだろうか。
自分はどうして大学で学んでいるのだろうか。
勉強がしたいだけなら、本や論文を読めばいいのではないか。
わざわざ3年間も勉強して、東大に入る意味があるのか。
大学で得られるものは知識と学歴だけではない。
▶つづきの【後編】では、『実際に東大に通って分かった。「学歴」や「知識」以外に得られる意外なものとは』についてお伝えします__▶▶▶▶▶