2023年7月、EXILE AKIRAの台湾での活動実績から台北・南港展覽館で開催された「2023 SUPER SLIPPA 12」に招かれ、パフォーマンスを行ったEXILE。その後、台湾を拠点にLDHのエンタテインメントをアジアに発信する会社「LDH愛夢悅」の代表取締役にAKIRAが就任したこともあり、今回のライブが実現した。
オープニング映像に続き、ライブは「BE THE ONE」からスタート。客席からフラッグを振りながら登場したのは、EXPG STUDIO台北校のキッズダンサーたち。歓声と拍手で会場がひとつになったところに現れたのは、AKIRA、TAKAHIRO、橘ケンチ、TETSUYA、NESMITH、SHOKICHI。事前の取材でAKIRAは「オリジナルメンバーの想いを受け継いだ、第2章の6人。EXILEは今もどんどん進化しているが、この6人が先陣を切ってアジアを切り開くことに意味があると思っている」と語っていたが、ステージに現れたメンバーからは、その決意と覚悟、そして何よりも今夜の公演を楽しみにしてきた6人のポジティブなエネルギーが伝わってきた。
「How Are You Feeling!?We Are EXILE!」(TAKAHIRO)。炎が吹き上がり、レーザーが飛び交う2曲目「Heads or Tails」では、ゲストアーティストのTHE JET BOY BANGERZも参加してエネルギッシュなステージを展開。TAKAHIRO、NESMITH、SHOKICHIのパワフルなボーカルがオーディエンスのテンションをさらに上げていったが、3曲目の「VICTORY」が始まって間もなく、突然スピーカーから流れていた音が止まるというハプニングが。しかしメンバーは口々に「ピンチはチャンスだから」、「初めての海外公演でメモリアルな出来事」、「最高のスタート、こういうの大好きです(笑)!」など、終始ポジティブなトークで会場を和ませていた。
その後無事音響も回復し、ライブ再開。みんなでハプニングを乗り越えた一体感も加わり、最高の「VICTORY」が会場に響き渡った。キッズダンサーも登場した「WON’T BE LONG」では、「OLY OLY OLY OH!」の合唱。時代も、言葉も、世代も超えた幸せな景色が広がっていた。
◆EXILE、中国語・台湾語・英語・日本語で挨拶
カウントダウンの映像から始まった次のゾーンは、EXILE THE SECOND。オーディエンスと一緒に盛り上がる「YEAH!!YEAH!!YEAH!!」から始まり、ソウルフルなダンスナンバー「SUPER FLY」、遊びゴコロ全開なアッパーチューン「ASOBO!」とテンションは上がりっぱなし。「LA・LA・LA LOVE SONG」ではEXPGの女性ダンサーも登場し、華やかで美しいステージを作り上げる。椅子を使ったパフォーマンスでセクシーな世界観を表現した「アカシア」を披露した後は、メンバーが中国語、台湾語、英語、日本語で挨拶を行った。
そのMCのコーナーの最後は、SHOKICHIが、AKIRA出演の台湾リアリティーショー『神秘五金行』の主題歌「NEVER SAY GOODBYE」を紹介。客席は自然とスマホのライトに包まれ、幻想的なムードの中、SHOKICHIのシルキーな歌声が響いていた。また、SHOKICHIが台湾を代表する女性シンガーソングライター、Eve Aiとコラボレーションした「6.5 Days feat. Eve Ai」ではEve Ai本人が登場し、スペシャルなコラボレーションも実現。「ぜひまた一緒にやりましょう!」という2人のトークに、大きな拍手が寄せられていた。
可憐なバレエダンサーが静かにいざなった次のセクションは、TAKAHIRO。「Lovers Again」はEXILE THE SECONDのパフォーマーと一緒に披露し、「Ti Amo」ではAKIRAと真っ赤なドレスに身を包んだ女性ダンサーが楽曲の世界観を深く、美しく表現した。「もっと強く」ではスクリーンに中国語の歌詞が映し出され、この曲に込められた想いやメッセージを台湾のファンに向け改めて届ける。事前の取材でAKIRAは本公演について「これがLDHのエンタテインメントの真骨頂なんだということが伝わる内容を目指した」と語っていたが、「ただヒット曲やカバー曲で盛り上げるだけでなく、LDHの歴史や理念も感じてもらえるようなパッケージにしたかったので、この曲では、中国語の歌詞でリアルにメッセージを届けることにした」とのこと。スクリーンを見つめるオーディエンスの真剣な表情からも、細かいところまでしっかりと想いのこもった選曲であり演出であることがしっかりと伝わってくる1曲だった。
続いては、THE JET BOY BANGERZのパフォーマンス。4.8万人が参加したLDH史上最大規模のオーディション『iCON Z』から誕生した10人組ダンス&ボーカルグループで、メンバーのHINATAはEXPG STUDIO台北校に在籍していた経験も。AKIRA、橘ケンチ、TETSUYAを交えてのPerformer曲、そして「Jettin‘」、「PHOTOGENIC」の2曲をフレッシュかつアグレッシブなパフォーマンスで披露しオーディエンスを魅了した。
◆EXILEから“クリスマスプレゼント”も
ライブ後半戦はコール&レスポンスをたっぷり楽しむ「Choo Choo TRAIN」からスタート。この季節にぴったりの「LAST CHRISTMAS」では、EXILEのメンバーが客席に降り、ファンと触れ合いながら歌唱するという嬉しい“クリスマスプレゼント”も用意されていた。その後は総勢37人のEXPGダンサーと一緒に「銀河鉄道999」を届け、本編ラストとなる「Love of History」へ。TAKAHIROが「また必ずここ台北に戻ってきます!」と力強く宣言し、6人はオーディエンスの笑顔を嬉しそうに見渡しながら手を振っていた。