二宮和也「心意気としては間違っていない」“大俳優”2人とのトリプル主演でもプレッシャーはなし 真摯な姿勢で挑む<「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」インタビュー> | NewsCafe

二宮和也「心意気としては間違っていない」“大俳優”2人とのトリプル主演でもプレッシャーはなし 真摯な姿勢で挑む<「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」インタビュー>

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二宮和也「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」より(C)フジテレビ
【モデルプレス=2023/10/06】10月9日スタートのフジテレビ系『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(毎週月曜よる9時~)で月9初主演を務める嵐の二宮和也(にのみや・かずなり/40)が、モデルプレスらのインタビューに応じた。今作へのイメージや役に対する考え、撮影エピソードなどについて語ってもらった。

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◆二宮和也・中谷美紀・大沢たかおトリプル主演「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」

二宮・中谷美紀・大沢たかおがトリプル主演を務める本作は、人々が思い思いに過ごすクリスマスイブの1日を1クールかけて描く、謎と愛と奇跡の物語。それぞれ別の人生を歩む3人の男女の物語が並行して進んでいき、最後に運命の交錯を果たす。聖夜が終わり、時計の針が再び午前0時を指した時、彼らの目の前に広がる光景とは。謎をひもとく伏線は第1話から張られ、最終話で全て回収される。

二宮が演じるのは、銃殺事件の容疑をかけられたのは記憶喪失の男・勝呂寺誠司。とある場所で目を覚ますと、目の前に頭部を撃たれた死体が横たわっていた。不安と恐怖に襲われる中、落ちていたスマホからは「早く逃げろ!」と男の声が。かくして警察に追われる逃亡犯になった誠司は、失われた記憶をたどりながら事件の糸口を探っていく。

◆二宮和也、役作りの準備はなし「フラットです」

― まずは企画を聞いたときの感想を教えてください。

二宮:3つの話が同軸で進んでいくので、うまく伝わったら面白くなるんだろうと感じました。面白さは1日だろうが何日だろうが関係ないと思っているので、時間軸は気にしていないです。どちらかというと3つの話を観るという感じで、奇を衒った設定にはなっていないと思います。1話の頭も5年前なので、時間軸で縛っている話ではないのかなというのが率直な印象です。時間軸を何かするよりは、内容をブラッシュアップしていくことや自分たちが任されている逃亡編を仕上げていくというほうが重要だと思います。

― 役作りのために準備されたことはありますか?

二宮:ないです。基本的には何も知らなくていい役なので、言っていることが本当なのか嘘なのかも分からないですし、それぐらいフラットです。自分の名前も知らないですし、言っていることの真偽から始まるので、他の2つの物語との対比をどこまで出せるのかということのほうが重要だと感じています。

― 演じられる誠司は記憶喪失という役どころですが、演じる上で意識された点はありますか?

二宮:僕は全部知っているので、それに準じてやっていくのみです。物語の進行上どこまで寄り添ってやっていくかということと、例えば裏切るのであればどこでどうするのかということを考えて作っていかなきゃいけないのかなと感じています。また、記憶喪失の人なので、先生に実際の環境や状況を教えていただいたのですが、それをそのままやったところで観ている人たちの記憶喪失にはまらないと思い、今まで表現されていたような「この人記憶喪失なんだ」と分かるムーブをしたいと考えました。またわからないですが、記憶が戻ったときに「戻った」と素直に言うのか、戻っていないふりをするのかも含めて構築していきたいと思います。

どちらかというと、言葉や言語化、説明は、キャスター側(中谷)がやるのかなと思っていて、レストラン側(大沢)もそんなに説明をするイメージはなかったんです。こっちは無声映画ではないですが、ハードボイルド的な荒いものを担当したほうがいいのかなと考え、自分たちはどちらにも属さないところを作っていきたいと思いました。

◆二宮和也、撮影初日は「走っているだけ」

― 二宮さんは逃亡編を担いますが、その中でのポイントはありますか?

二宮:あまりないんじゃないかと思います。やらなきゃいけないことは、話が3つあって放送時間は基本的には1時間しかない。それを同時進行していくときに説明だけで終わってしまうと「何がやりたかったんだ」となってしまうので、説明をどこまで減らせるか。ただ、説明をしなさすぎると訳が分からなくなって観なくなってしまうので、そこの裁量と匙加減が重要だと思っています。

― 説明されすぎてしまうと物語に入っていけないという感じでしょうか?

二宮:僕はそんな気がします。能動的に動き出すところを狙っていかないとドラマの意味がないと思います。説明が足らなくても後で回収できるのであれば、ぐっと我慢する部分もあっていいのかなと感じています。

― クランクインされていかがでしたか?

二宮:走っているだけなので「疲れたな」というのが感想です(笑)。スタッフさんも知らない仲ではない人たちが多い中でやっています。今回、軸として芝居が3つあるので、なるべくサクサク進むようにしていけたらいいなと思っています。

― 初日からハードだったんですね。

二宮:全然ハードじゃないです。痛くもないし、殴られているわけでもないし、疲れるだけで済みますから。走っているだけなので楽です(笑)。もっと大変なシーンはたくさんあると思います。

◆二宮和也、“0から1を生み出す人”への思い

― オリジナル作品ならではの面白さはありますか?

二宮:脚本家、監督、プロデューサーの方たちもですが、0から1を生み出す人は大変だと思います。面白さというのは、原作があろうがなかろうが変わらないと考えています。観てくださる人たちの感情を動かすことができたら僕はエンターテイメントとしてはいいと思います。

― 二宮さんとしては、原作があったとしてもなかったとしても気にされないのでしょうか?

二宮:原作があっても再現ドラマを撮るつもりはないので、気にせずにやります。原作の力をお借りするけど、みんなで作っていくので「ここは原作がこうなってるから、ここで成立しない」となったら先生(作者)のところに行って説明して解決します。もちろん手間は増えるでしょうけど、僕は気にしたことはないです。

◆二宮和也、3つの物語を作る上で大切にしていること

― 3つの物語を作る上で、意識することやすり合わせることはありますか?

二宮:打ち合わせをしているときに、3つの話はもう少し全体が分離しているイメージでした。最初は「うちのチーム、白黒でいいんじゃないか」など、画質の話もしていました。それから、同軸感を強くしています。なので、衣装もですが「このチームはこういうイメージ」というのは観ていくうちに分かってくるのではないかと思います。

― それぞれの物語のカラーが出てくるのでしょうか?

二宮:出てくると思います。演じる人は一方のことだけで済みますが、撮る人と観る人は3倍あるので、演じる人より観る人のほうがこんがらがって大変かもしれないです。

◆二宮和也、大沢たかお&中谷美紀と初共演「一視聴者として楽しみ」

― 中谷さん・大沢さんとは初共演ですがいかがですか?

二宮:楽しみです。僕は自分のところしか観ていなくて、他がどうなっているのか一緒に撮影をしていないので全く分からないし、「向こうはどういう話なんだろう」と一視聴者として、ユーザーとして楽しめるところだと思います。シェフとキャスターということしかざっくり聞いていないので「どんな感じなんだろう」「どういう話なんだろう」と待っています。

― ゆくゆくは一緒に演じたいですか?

二宮:必然性があれば。単純に「この3人を揃えた」という感じになるのであれば、僕はいらないと思っています。整合性を高めていかないと、観る人たちも「揃った」という感じにならないので。揃ったところがゴールではないですし、単純に3本の話なので、今回揃わなくてもまた次の機会があると思っています。

― 大沢さんは「二宮さんの作品はほぼ全部見ている」、中谷さんは「二宮さんのようにリラックスしてお芝居をすることを学ばさせていただきたい」と、二宮さんを絶賛されていました。

二宮:大俳優たち、先輩の方々に褒めていただけるなんてありがたいですし、「恐縮です」としか言いようがないです。ただ、僕自身、大沢さんと中谷さんのことは、ドラマや映画、バラエティで観て育った世代なので、同じフレームに入るという可能性は低いのですが、その人たちと一緒にものが作れることは感謝しています。テレビやドラマを作ってきた人たちと同じ作品を作れるということは嬉しいですし、その人たちと月曜9時というところに立って一端を背負わせてもらえているので下手なことはできない。大沢さんと中谷さんがご覧になったときに「面白いね」と言ってもらえる作品にしなきゃいけないと思っているので引き締まる思いのほうが強いです。

― それがプレッシャーになったりはしないですか?

二宮:ならないです。連続ドラマなどは撮影が大変だったりするんです。それの癒しではないですが、休める場所というのがこの2つの作品(中谷&大沢パート)になると思っているので、僕も同様にお二方の週1の楽しみの1つになれるようにしたいと思っています。そういう気持ちが今1番強いですし、そうするとどんどんみんなで高いクオリティを目指していけるのかなと。試みとしては斬新ですが、心意気としては間違っていないと思います。

― 貴重なお話をありがとうございました。

(modelpress編集部)

◆二宮和也(にのみや・かずなり)プロフィール

1983年6月17日生まれ。東京都出身。A型。1999年、嵐としてCDデビュー。俳優としても評価を受けており、2005年に映画『硫黄島からの手紙』でハリウッドデビュー。2016年には映画『母と暮せば』で第39回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞などを受賞。近年の出演作は、映画『ラーゲリより愛を込めて』(2022年)、TBS系ドラマ『マイファミリー』(2022年)『VIVANT』(2023年)など。

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