先日放送された「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)で取り上げた「大人のひきこもり」は、放送後にネット上で賛否両論が渦巻いた。
ひきこもりを立ち直らせることで有名なフリースクール「ワンステップスクール伊藤学校」の廣岡政幸校長(34)が、ひきこもって暴力も振るう男性(47)の部屋のドアを素手で突き破って「降りて来い!」と怒鳴るシーンを流したことが暴力的だと話題になったのだ。
「4月4日になって、精神科医の斎藤環氏(54)やひきこもり経験者ら9人が東京都内で記者会見を開き、『本人の同意もなしにあんなことをするなんて人権侵害だ』と訴えたんです」(テレビ誌ライター)
テレビは行き過ぎた演出だったのか、それとも廣岡氏が暴力的だったのか…。
「ところがこのシーンは、長い時間説得したシーンをカットし、ドアを蹴破るシーンをことさら大袈裟に編集し直していたんです。視聴率を稼ぐために、廣岡校長を乱暴者と誤解させるように仕立て上げたとしか思えません」
それはひどい…。で、実際はどうだったの?
「廣岡校長はひきこもっている男性から散々言葉で挑発されているんです。『開けたら力ずくで叩き出す』と男性から怒鳴られた後、『口先だけじゃないところ見せてみろ!』と言われ、そのとき母親は『先生、もうドアを破ってください』とお願いしています」
えっ、そんな大事な部分を放映しなかったら、誤解されて当然だ。
「まったくです。廣岡校長が取材を受けたのは学校が愛情を持って説得し、立ち直らせる自信があったからなのに、あんな悪いところだけ切り取って放映されたら、学校の経営に悪影響が出るはずです」
テレ朝は何を目的にそんな悪意のある編集にしたの?
「映像のインパクトを強めて、話題の番組にしたかっただけでしょう。視聴者が面白いと思ってくれるなら、善意で応じてくれた学校が誤解されても知っちゃいないってことです」
だったら、素人がテレビに出る意味ないね?
「テレ朝は常に一般人に対しては『テレビに出られたんだからありがたいと思え』という高飛車な態度です。今回の件で、テレ朝の密着取材に応じる企業や学校が激減するのは間違いないでしょう」(先のライター)
マスコミの役目は事実を冷静に伝えることだが、こんな演出がまかり通っていていいものか。
《NewsCafe》
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