先日、ある勉強会に参加したところ、面白いCM動画が流されていました。Hondaの企業広告で、タイトルは「試す人になろう」というものです。昨年放送されていたものなので、知っている人もいるかもしれませんね。
映像の中では、Hondaの研究所の日常の様子が映し出されます。物づくりの現場で開発にいそしむスタッフたちが、苦悩し、話し合い、喜び、挫折し、少しずつ一歩ずつ前に進んでいくさまを追っていきます。
テロップのメッセージが実に秀逸。
「何度もやり直して、ずっと気になって、たまにボーっとして、しつこく相談して、とことん心配して、しぜんと集まって、いつも体で考えて、ちょっと困って、つい盛り上がって、すぐ無口になって、結局また、やり直して、でも、きっと、失敗するたび、未来に近づく。だからおそれず、試す人になろう」
これは物づくりの精神をつづったものですが、同じことは、恋愛をはじめとするさまざまな生き方にも言えます。
とかく現代のオトナの恋愛は頭でっかちになりがちです。傷つくのがこわい、失敗を避けたい、確実な相手とだけ知り合いたい、ゴールの見える恋愛がしたい…。そう思っても現実はうまくいきません。
ちょととでもうまくいかないと、どんどん臆病になってしまいます。「どうせいい男なんているわけがない」「誘いたいけど、断られるのがイヤ」「あの人は脈がないからあきらめよう」
その気持ちは痛いほど分かります。ですがそれでも、がんばって出会いの場にでかけ、試しにデートしてみて、たとえダメだったとしてもめげずに次にいく、まさに研究者のような精神こそが恋愛には求められています。
心が折れそうになったときには、ぜひこのCMを思い出して「試す人」になりましょう!「きっと、失敗するたび、未来に近づく」のですから。
[ライター五百田達成/「恋と仕事のキャリアカフェ」主宰、オトナ女子の恋愛・結婚・仕事の悩み相談を受ける恋愛カウンセラー。TBSバラエティ番組「私の何がイケないの?」にも出演。著書「特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ」(五百田達成・堀田秀吾著クロスメディア・パブリッシング刊)が13万部を突破。第二弾となる新刊「子猫と権力と×××」を3月に発売。詳細はオフィシャルブログ(http://ameblo.jp/iota-s/)まで。]
[photoby:Pink Poppy Photography]
《NewsCafeコラム》
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