不登校の子供向けオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」は2025年12月6日、福岡県太宰府市で課外活動イベント「太宰府天満宮散策&梅ケ枝餅づくり体験」を開催する。不登校や登校しぶりに悩む子供たちが、安心して外に出る一歩を踏み出せるよう支援するもので、梅ケ枝餅づくりや天満宮の散策などを通じて交流を図る。 文部科学省が2024年度に公表した調査によると、不登校の小中学生は全国で35万3,970人にのぼり、過去最多を更新した。家庭で過ごす時間が長い子供にとって、「外に出る」「人と積極的に関わる」ことは大きなハードルとなる場合がある。NIJINアカデミーでは、こうした子供たちが無理なく挑戦できる体験の場を全国で提供しており、今回の取組みもその一環として企画された。同アカデミーの越谷校と駒沢校のスタッフが中心となり、子供ひとりひとりのペースに寄り添いながら参加できる活動を目指す。 イベントでは、太宰府の名物である「梅ケ枝餅」づくりを体験する。手を動かして楽しめるワークショップ形式で、初めての子供でも安心して取り組めるよう配慮されている。また、学問の神様として知られる太宰府天満宮の参拝や、参道の散策も行う。季節の空気を感じながらゆっくりと歩く時間を大切にし、参道での食べ歩きなども予定している。さらに、外国人との交流を目的とした折り紙ワークショップも企画されている。英語に不安がある子供でも、簡単な挨拶から異文化に触れることで、新しい視点を育む機会となる。 NIJINアカデミーは、不登校の子供たちの「安心できる居場所」と「多様な学びの場」を全国で展開している。子供たちのペースに合わせたサポートや、自己肯定感を育む体験活動、人とのつながりづくりを重視しており、無理のない形で「やってみたい」という気持ちを後押ししている。同イベントにおいても、「自分のペースで挑戦すること」をいちばん大切にしているという。 NIJINアカデミーは2023年9月に開校した不登校の小中学生を対象とするオルタナティブスクール。全国38以上の都道府県から約550名を超える生徒が入学している。「多層的な心理的安全性」「一流教師による対話的な授業」「子供主体のプロジェクト」をカリキュラムの柱とし、希望する生徒の9割以上が在籍校の出席認定を獲得している(2025年10月時点)。 イベントが開催される太宰府市には、太宰府天満宮のほかにも、だざいふ遊園地や九州国立博物館、人気キャラクターが描かれたマンホールの蓋「ポケふた」など、親子で立ち寄れるスポットが多数存在する。イベント参加をきっかけに、学びをさらに広げることもできそうだ。◆太宰府天満宮散策&梅ケ枝餅づくり体験日時:2025年12月6日(土)10:00~14:00会場:西鉄 太宰府駅(改札前)集合(福岡県太宰府市)対象:不登校・学校に行きづらさを感じている小学生~中学生参加費:子供・大人ともに2,000円(税込)※現地徴収※体験料・保険料含む、交通費・昼食代は各自負担申込方法:Peatixより申し込む