今から10年前の2015年7月、サッカー選手クリスティアーノ・ロナウド氏の腹筋ビジュアルで登場し、話題を席巻したSIXPAD。
2025年、満を持してフェムテック領域の新製品がリリースされます。第一弾は尿漏れに悩む女性への朗報となる「骨盤底筋群」のケアアイテム、「骨盤底筋専用EMS・SIXPAD Perine Fit(ペリネフィット)」「骨盤底筋ケアガードル」「同ケアショーツ」の3品です。
「この発売はスタートに過ぎません。私たちが目指すのは、生理や更年期、尿漏れなどのフェムトラブルもごく普通に話せて、困りごとのある人たちが助けあえる社会。といっても、私たち1社でできることには限界がありますから、さまざまなコラボレーションを展開していきたいと思っています」
こう語るのは株式会社MTG 上席執行役員 SIXPAD本部 本部長の石谷桂子さん。SIXPAD for Womenプロジェクトは「Beautifem life.(ビューティフェムライフ)」を旗印に、いきいきとフィメールライフをおう歌する女性像の実現を目指し、RIKACOさんをアンバサダーに迎えます。
発売までの道のりと今後への思いを石谷さんに聞きました。
EMSトレーニングの総本山・SIXPADの骨盤底筋群アイテムがなぜ「期待を集める」のか?
第一弾のスターアイテムは言うまでもなくEMSでしょう。長年のSIXPADの信頼を思えば、これぞ救世主……と期待を寄せる人も多いのでは。
「はい、私たちにとって『座ることで鍛えることができる』というのはある意味当然のことですし、ご期待も肌に感じています。信頼にお応えしようと、今回は弊社ブランド『Style』での姿勢にまつわる知見を生かして、まず座るだけで自然と骨盤を立てた姿勢が維持できる形状の研究からスタートしました」
ここで重視したのが、脱・三日坊主のための工夫でした。極論をいえば、普通のメーカーならば購入者が購入後の商品を使おうと使わなかろうと気にしないのかもしれません。しかし、SIXPADブランドが目指すのは「誰もが健康である世界」。購入後確実に毎日使えて、健康を達成できることが第一と定義したといいます。
「第一歩は抵抗感が生まれる要素をできるだけ取り除くことでした。まず、EMSは地肌を電極につける必要があります。今回はシートタイプですので『直接座りたくない』という声を重視し、専用のスパッツも用意しました。ウェットシートを敷いた上に座る方式なのですが、さらに『冬場にシートが冷たくてイヤ』という声も重視、冷たい部分にはヒーターを内蔵しました」
自宅での保管方法にまで工夫がこらされます。
「自宅に来客があっても骨盤底筋ケアをしていることがわからないよう、裏を向けて立てて収納できるようにしました。充電したままでの利用もOKですし、体格を問わず、男性でも使用可能な電極配置にしたため、ご家族やご夫婦での利用も可能。このタイプのEMSに対して挙がった声という声、すべてを反映して完成させました」
ここまで伺って恐縮なのですが、実は筆者は「MTGからフェムテックラインが出ていなかった」ことに気づいていませんでした。え?なかったっけ?と驚いたのですが、どのような経緯でフェムテック領域への注力を決めたのでしょうか?
「24年1月に発売したヒップケア専用のEMS、『Hip Fit』がきっかけです。ヒップトレーニングのアイテムですが、実際の購入層は想定より10~15歳ほどお姉さまでした。加齢によるお尻のたるみだけでなく、お尻の筋肉が弱まること、逆に硬くなることで引き起こされる不調へのケア要望をたくさんいただき、皆さんが腰痛、膝痛、足の痛みなど『下半身の不調』を『骨盤まわりの不調に由来する』と捉えていることが見えてきたのです。これが骨盤底筋群アイテムの発売を加速するきっかけとなりました」
そもそも体の不調の多くは運動で改善するのはすでにご存じの通り。運動不足だからこそ血流も姿勢も悪化するのですが、そんなことはわかっている、それでもなかなか運動できないというのが現代人の課題です。
そもそも走れる人は悩む前に走り出しているのですから、結果「できない人」がいつまでたってもできないまま取り残されます。EMSはこうしたある種の弱者に対し、短時間で効率的に筋肉をトレーニングするために生まれています。
「骨盤底筋群はその場所が外からはわからず、自分では動かしづらい筋肉です。ですが、テクノロジーの力でなんとかなるのではと開発に乗り出した、これがスタートの経緯です」
つづき>>>同時発売「ガードル」と「ショーツ」に秘められた「必ずこれが必要」な圧倒的理由とは?