54歳、もしかして私たち「更年期を抜けた?」ライター藤井×オトナサローネ井一が「更年期の過ごし方、その先の生き方を探る」 | NewsCafe

54歳、もしかして私たち「更年期を抜けた?」ライター藤井×オトナサローネ井一が「更年期の過ごし方、その先の生き方を探る」

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54歳、もしかして私たち「更年期を抜けた?」ライター藤井×オトナサローネ井一が「更年期の過ごし方、その先の生き方を探る」

40代よりさまざまな更年期症状に悩みに悩み、あらゆる解決法を探ってきた更年期コンビの美容エディター・藤井優美とオトナサローネ編集長・井一美穂。どうやら更年期もそろそろ卒業しつつある2人が、更年期で得た気づきと、アフター更年期について考えます。

【藤井×井一・更年期のホンネ】

「まっ、いいかー。何とかなるかー」と思えるようになって更年期の更年期の終わりを徐々に実感

藤井 さすがに、目の前がパーッと開けるようにパツンと世界が変わったわけではありませんが、徐々にツラかった更年期症状が抜け、「まっ、いいかー。何とかなるかー」と思えるようになった今、更年期は抜けたと言えそうです。もともとの気質もありますが、私は何だかんだで10年以上更年期症状と付き合ってきて、「いつ抜けるか」「いつラクになるか」を常に考えていただけに、54歳にしてようやく解放された気分です。

井一 今回はお寄せいただいたアンケートをご紹介します。ご協力くださった皆さま、ありがとうございます。「更年期がいつ終わるのか」は、更年期“症状”に悩まされている人にとっての命題。更年期症状は、ホットフラッシュから頭痛、肩コリなどフィジカルなものから、イライラする、不安になる、眠れない、やる気がでないなど、メンタルなものまでさまざま。ご回答くださった方はホットフラッシュなど物理的な症状だけでなく、抑うつやイライラなど、メンタルの問題と向き合った経験が高めですね。

藤井 本当ですね。私もホットフラッシュや頭痛、関節の痛みなど、フィジカルな症状もありましたが、ツラさとしては、メンタルのほうが大きかったです。気持ちの落ち込みや睡眠の質の低下など、気持ちの不調を少しでも軽減するためにサプリメント、鍼灸、アロマ、漢方薬、整体、瞑想、運動、CBD、HRT(ホルモン補充療法)……と、本当にいろいろと試しました。

■アンケートいちばんしんどかった更年期症状はどのような内容でしたか?

更年期の体験談を聞くこと、自分の話をすることは自身の癒やし。不安を助長させないためにも活用を!

井一 実際、みなさんがどのように更年期の終わりを自覚されたのかアンケートを取ってみたところ、「閉経(最終月経から1年経った状態)になった」という回答はもちろんですが、多かったのは、「更年期症状の緩和」や「物事の考え方が変わった」という意見でした。こういったアンケートを取るといつも思うのですが、みなさん、ご自身の更年期症状の体験を語るのはイヤではないのです。以前であれば、更年期を隠す人もいたかと思いますが、今は、公に更年期のことを語れる時代のおかげもあって、自分の体験をシェアすることが、誰かのためになる、というメンタルが浸透したのだと思います。他人の経験を聞くことで自分の症状とすり合わせたり、自分の経験を話すことで癒やされたり。事実、治療にもなると学術的にも報告されています。

藤井 更年期と言わず、女性は共感してもらうと心が落ち着きますよね。それをパートナーなり、身近な人が聞いてくれるのが一番いいのでしょうけど、現実はルーティンに追われる毎日なので難しいですし、「ツライ、ツライ」を絶えず聞かされるほうもしんどくなっちゃいますよね。

井一 ちょっと前に「引き寄せの法則」というのがあったじゃないですか。ポジティブに考え、行動するとことで望むものを引き寄せるというものです。あれと同じ原理で、「ツライ、ツライ」と言っていると、脳が「やっぱりツラいんだ」と認識し、よりツラくなってしまうそうです。

■アンケート更年期の終わりを感じたきっかけは?

自分の感情に振り回されないようにした結果、記憶力が低下⁉ それともただの老化なのか?

藤井 更年期を経験して感じたのは、メンタル部分がとても大きく、考え方1つで自分を苦しめたり、追い詰めたりしてしまうんだなということ。そんな経験が続き、私が見出しのが、感情の流す方法。イヤなことを反芻して記憶を定着させないよう、物事に対し、あえて感情を動かさないようにするのです。そうすれば、心を揺さぶられずに平穏に生きていけるはず、だと。

井一 で、どうでした、結果は?

藤井 見事、記憶力が低下しました(笑)。言われたこと、見たこと、起こったことに感情を入れると怒りやイライラ、しょんぼりとするから、サラッと流すようにしたら、たとえ、いい事を言われても、ためになることを言われても、その後、全然覚えていないんです(笑)。どうやら感情を介入させないと記憶の定着がされないようのです。これは、あくまでも個人的な感想ですが。

井一 でも、感情に振り回されないという目標は達成していますよ。

藤井 これをやりすぎたら、物忘れがひどくなりそうです(笑)。ただでさえ、老化で脳の機能低下が顕著なのに。何事もやりすぎはダメです(笑)。若いころは、何でも知らないといけない、聞かないといけない、見ないといけないと、常に緊張の糸を張っていましたが、今はそこまで必死にならなくても、“もういいや”となり、素直に教えを乞えるようになりました。

すべての人のおすすめできるわけではないけれど、HRT(ホルモン補充療法)で更年期症状が軽減

井一 私は “反復脳”のクセがあり、イヤなことや怒れたことを何日も反復し、そのネガティブな感情を熟成させて負のループに入り込んでしまうクセがあるのですが、この思考を断ち切るために、それこそマインドフルネスや瞑想、さらに、脳に作用する薬による療法など、私もさまざまな心の安定法を試しました。が、どれも効果がなく……。唯一、気持ちを切り替えることができたのがHRTでした。今考えてみれば、PMS(月経前症候群)がもともとあり、体質的に女性ホルモンに影響されやすかったんでしょうね。だから、52歳で始めたHRTでメンタル的な症状が緩和できたのだと思います。

藤井 ということは、プレ更年期(医学的な定義はありません)のときも、PMSの治療をしていたら井一さんのさまざまな不快症状は軽減していたかもしれませんね。私も、月経痛やPMSなど、ホルモンによる不調が出やすい体質だったため、HRTの効き目は抜群で、それこそ服用して1週間くらいで“暗闇の沼”からプハーッと顔が出せた感じです(笑)。

HRTを服用して私は劇的な効果を実感したので、更年期症状に悩まれる人にはおすすめしがちなのですが、こればっかりは素人意見ではいけませんよね。合う、合わないの体質はもちろん、血栓症やガンのリスクがないわけではありませんし、毎日ほぼ同じ時間に飲まないといけない、保険適用とはいえ毎月の出費になる、さらに、主治医の考えもあるので、「すべての人に」とはいきません。

ここまでの話では藤井さんと一緒に「更年期障害のピークを乗り越えるまで」を語りました。つづく記事では「乗り越えたあとはどうなりそう?」アフター更年期を語ります。

つづき>>>「更年期のあと」ってどうなりそうですか?54歳コンビが語る「ここまでは冗談みたいにしんどかったけれど」の話


《OTONA SALONE》

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