【アンヌ遙香、「映画と女」を語る #2】
いよいよ街はクリスマスやお正月に向けて、華やかムードがピークを迎えてきています。
私が生活する札幌。大通公園でクリスマスマーケットが盛大に行われていたり、大規模なイルミネーションが催されていたりして、まさしく今は「THE・恋人の街」。
私と同じくアラフォー独身の仲良しと会話をしていると、「冬の始まりのこの時期って恋がしたくなるんだよなぁ…この心がざわざわする感じなんだろう…」なんていうロマンチックな発言が飛び出したりします。
確かに!!札幌はもう完全に雪が積もり、雪の都。真っ白い雪とキラキラのイルミネーションのコントラストが、これはこれは本当に美しいのです。
どこかの殿方のコートのポケットに自分の手をそっと差し入れて、一緒に街中をそぞろ歩きしたい…なんていう妄想をしていると、確かに私までキュンキュンしたくなってきました。
私の中での昨今のキュンキュン映画、恋がしたくなる映画ベストワンといえば、2005年公開、キーラ・ナイトレイ主演の『プライドと偏見』でしょう。
これは私の中のスルメ映画。何度も何度も繰り返し噛めば噛むほど味が出る。もう今回でしばらく見ないかもと思っても、また少しして見返すとまたキュンキュンする…の無限ループが楽しめます。
ジェーン・オースティン原作、イギリスを代表する名作で何度もドラマ化や映画化がされています。「女性と結婚、恋愛、家族制度」をテーマにした本作品、当時20歳のキーラ・ナイトレイが主人公のエリザベス・ベネットを務めています。
18世紀。この時代女性には相続権がなく、父親が他界した場合は家も土地も、遠縁であっても必ず男性が引き継ぐことになる決まりになっていました。今考えれば、とんでもない制度ですが…。
この時代の結婚は、女性にとって社会的地位と経済状況を保障するためには不可欠なものだったのです。生きていくために結婚しなくてはならないということ。
エリザベスは五人姉妹の次女。どんな男性と結婚するか、そしてその相手はどれだけの資産家なのかというのが常に家族の中の会話の中心だったわけですが、そんなある日、近隣の豪邸に大金持ち男性ビングリーが引っ越しをしてきます。
もうもうこれは大変!
イケメンで大金持ちで、しかも結構感じが良さそうな人が近隣にやってきたと知って、家庭内は大騒ぎ。魅力的な男性の噂を聞きつけて「独身?!独身?!」と姉妹で確かめ合う流れなんて、正直令和の日本とあんまり変わらないね…なんて私は苦笑しながら改めて観ていたわけですが。ちなみにビングリー、独身!きゃー!
そして、当時は重要な婚活の場でもあった舞踏会で、話題のビングリーとその友人であるダーシーにエリザベスは出会います。
【後編】では、気になるその後の恋の展開についてたっぷり語ります。
▶▶▶「相手のコートのポケットに自分の手をそっと差し入れて、一緒に街中を歩きしたい」と妄想するアラフォー元TBSアナが「恋愛で一番ワクワクする瞬間」は意外にも…