【モデルプレス=2024/12/09】女優の奈緒が主演を務めるTBS系火曜ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(毎週火曜よる10時~)が10日に最終回を迎える。このほど行われた取材会に、プロデューサーの戸村光来氏が出席し、奈緒や共演のKis-My-Ft2の玉森裕太のキスシーン撮影秘話、2人の起用理由などについても明かしてくれた。【写真】「あのクズ」玉森裕太が奈緒にハグ◆「あのクズを殴ってやりたいんだ」主人公・佐藤ほこ美(奈緒)が葛谷海里(玉森)との出会いをきっかけに、自分を変えるためにボクシングを始める。「もうクズな男に泣かされるのは嫌だ!」と恋もボクシングも本気で向き合う姿をオリジナル脚本で描く、クズきゅんボクシングラブコメディ。◆「あのクズ」女性のボクシングを通じて描きたかった意図― 相手役ではなくヒロインがボクシングで"殴る"という設定が新鮮に感じますが、どういったポイントを意識しましたか。戸村:女性が応援するという設定はこれまでにも多かったと思うので、かっこいい女性像を表現したいと思って提案させていただきました。男性がメインのボクシング作品では友情や勝利、過酷な練習が描かれることが多いですが、女性のボクシング作品で家族や周りの支え、強くなる中でも恋愛していくといった要素を描くことはなかなかなかったので、ヒロインがボクシングをするという設定に決めました。◆「あのクズ」奈緒はに感じた芯の強さ― ほこ美役に奈緒さんを起用した理由を教えてください。戸村:ほこ美というキャラクターは応援される主人公で、親しみを持てるキャラクターであってほしいと思いました。奈緒さんはこれまでも親しみを持てるキャラクターが多く、実生活にいそうな感じがするんです。キャスティング時に「春になったら」(カンテレ・フジテレビ系/2024)を観て、すごく芯を感じたので、そうした強さがヒロインに合うと思いました。― ほかのキャストの方々からは奈緒さんが太陽のような存在というお話もありました。戸村:元気で笑い声が大きく、いるだけで空気が明るくなるような人です。いい意味で緊張せず、フラットに話せます。今作で初めてのポジションに就くスタッフも多い中で、一人一人の名前を覚えて巻き込みながら、「現場が楽しいものだと伝えたい」と言っていて、そういうところが太陽のようです。― ボクシングのトレーニングは過酷なものだったと思いますが、奈緒さんの様子はいかがでしたか?戸村:食事制限もあってかなり過酷ではあったと思いますし、炭水化物を抜くことで頭がボーっとすると笑いながら言っていたので、辛いこともあったと思いますが現場ではその姿を見せず、明るくいてくれる姿が印象的でした。◆「あのクズ」玉森裕太の海里役はキスマイMVからも着想― では玉森さんを海里役に起用した理由についてもおうかがいしたいです。戸村:海里という役は難しく、ビジュアルもお芝居もすべてが必要でした。そんななかで玉森さんがぴったりなのではないかと思いオファーさせていただきました。玉森さんはラブストーリーの経験がおありになるのでコツを理解していて、魅せるところは決めて、自然なところは自然で素敵でした。僕自身、今まで玉森さんには“ワンちゃん感”のようなイメージがありましたが、Kis-My-Ft2さんのミュージックビデオなどを観ていくうちにヒールよりの悪っぽい玉森さんも魅力的だと思っていました。◆「あのクズ」リング上でのキスシーン裏話「鍛えたからこそできるシーン」― お二人のキスシーンがある度に視聴者の方々は胸キュンされていると思いますが、こだわった点などについても教えてください。戸村:キスシーンはやはり女性の意見が必要になるものでもあると思いました。現場でADなど女性の方がたくさんいるので、そういった意見を聞きつつ、かっこいいところをしっかりかっこよく撮るように意識して作りました。― 第6話でのリング上のキスシーンも印象的でした。戸村:6話のキスは玉森さんの体勢が難しくて、鍛えたからこそできるシーンでした。普通の人だとできない、ロープを押しながらキスをするのは筋力を使う場面です。奈緒さんについてはリアクションを大事にされていた印象があって、観ている人が同じように楽しめるようなリアクションになるよう、みんなで作っていきました。― お二人の演技で印象に残ったシーンは?戸村:奈緒さんについては、1話でどんどん海里にハマっていく表現や、6話冒頭のスナックのシーンなど、全身を使ってお芝居をする部分がコミカルでした。玉森さんについては、8話で大葉(小関裕太)を含めてほこ美と再会するシーンで初めて海里の人間臭い部分が出てきて、表情だけでシーンを作れるところが素敵でした。◆「あのクズ」小関裕太・玉井詩織・濱田崇裕…それぞれの印象語る― ほこ美に思いを寄せる大葉のキャラクターについてもおうかがいしたいです。小関さんだからこそキャラクター像ができあがった部分などはありましたか?戸村:海里との対比を意識していて、クズな男が中心にいるドラマなのでクズ要素は排除し、スーツ×メガネにしました。海里は誰も共感できない、モテる男ですが、大葉には恋愛について考え共感できる要素を詰め込みました。小関さんの素から出てくる人の良さ、育ちの良さを活かしつつ、いい人すぎるという意見もあるので、デフォルメしすぎないような自然体を意識して本人とも話し合って作った部分も大きいです。大葉は救われなければいけませんし、救いたいと思っていますので、今後の展開も楽しみにしていただけたらと思います。― 玉井詩織さんが演じる撫についてはいかがでしょうか?戸村:撫については女性スタッフの意見にゆだねている部分も大きいですが(笑)、玉井さんというところについて言うと、アイドルの持つ表情の豊かさがよく活きているなと感じます。アイドルの中でもいろんな顔を見せていて、かっこいいときもあれば可愛らしいときもある。実は撫にもほこ美にも表面的な部分があって、腹を割って話せた後はお互いに隠すことがなくなるはずなので、10話ではそういった部分が見えてくると思います。― 第7話ゲストの濱田崇裕(※「濱」は正式には異体字)さんについても印象をおうかがいしたいです。戸村:面白い方でした!8話での写真と7話の撮影の2日間しか現場にいらっしゃらなかったのですが、既にメイクさんから爆笑をかっさらっていてすごい馴染み方でした(笑)。運動神経もいい方で、周りが驚いていて、いろいろな意味で天才肌の方でした。◆「あのクズ」最終回のポイントは?― 最後に、視聴者の方へメッセージをお願いします。戸村:辛いことや苦しいことがあっても、時間をかけて向き合うことで、必ず道は開けると思います。それはボクシングでも恋愛でも同じです。最終回では、1話冒頭の試合に繋がる部分と悟(倉悠貴)という人物との決着、この2点に注目していただければと思います。辛いことはありますが、この2人なら乗り越えられると信じています。― ありがとうございました。(modelpress編集部)◆「あのクズを殴ってやりたいんだ」最終回あらすじ退院したほこ美(奈緒)はボクシングを続けるか迷っていた。そして海里(玉森裕太)と連絡が取れないほこ美は、大葉(小関裕太)から海里と悟(倉悠貴)の関係を知らされる。大葉に背中を押される形で、ほこ美は居なくなってしまった海里を探しに出るのだった。やっと見つけた海里は傷だらけの状態で、介抱しようとするほこ美だったがその手は振り払われてしまう。海里に立ち直って欲しいほこ美は海里に語りかけるが、その言葉は海里に届かず…。そんな海里の姿を見て、ボクシングを続けると決めたほこ美。自分の写真を海里に撮ってもらうという約束を果たすために練習を再開する。スパーリングの恐怖を乗り越えて一刻も早く試合がしたいと、成(渡部篤郎)とゆい(岡崎紗絵)に申し出る。心配してくれる明美(斉藤由貴)たち家族を説得し、ほこ美は1ヶ月後に迫る試合に向けて特訓をスタート!だが、ほこ美は前回のスパーリングでの恐怖をぬぐい切れず…。ほこ美はリングに上がることはできるのか。そして、海里は戻ってくるのか。ほこ美と海里、二人の恋の結末は…?【Not Sponsored 記事】