幾田りら&あの「100点を出す人」「無敵だなと思わせる作品」互いを褒め合い 不安を乗り越える方法に共通点も<インタビュー後編> | NewsCafe

幾田りら&あの「100点を出す人」「無敵だなと思わせる作品」互いを褒め合い 不安を乗り越える方法に共通点も<インタビュー後編>

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
モデルプレスのインタビューに応じた幾田りら、あの(C)モデルプレス
【モデルプレス=2024/03/16】アニメ映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(通称・デデデデ/前章3月22日(金)公開、後章5月24日(金)公開)にて、声優キャストとしてW主演を務めた歌手の幾田りら(いくた・りら)とあのが、モデルプレスらのインタビューに応じた。

音楽番組やイベントなどで“アーティスト”として度々共演を果たしてきた2人だが、今回“声優”としては初共演を果たした。インタビュー後編では、お互いの第一印象や漠然とした不安を乗り越える方法、それぞれが「絶対」だと思える存在や信念について打ち明けてくれた。

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◆幾田りら&あの、声優でW主演 アニメ映画「デデデデ」

本作は、共感性の高いストーリーを圧倒的な画力で描き出す漫画家・浅野いにおの真骨頂ともいえる「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」をアニメーション化。浅野のアニメ化としても初となる。突如東京上空に巨大な宇宙船、通称“母艦”が襲来し、絶望的に思えた異常事態も次第に日常へと溶け込んでゆく世界で、日々の青春を謳歌する少女たちの物語となっている。

ごく普通の女子高生・門出(小山門出)を幾田が、ハイパー&ポップな親友のおんたん(中川凰蘭)をあのが演じる。また、本作の前章はano feat. 幾田りらによる『絶絶絶絶対聖域』(作詞・あの、作編曲・TK/凛として時雨)、後章は<幾田りら feat. ano>による『青春謳歌』(作詞・作曲ともに幾田)と、幾田とあのによる楽曲が主題歌として作品を彩る。

◆幾田りらは「100点を出す人」、あのは「表現に落とし込む伝達能力に優れている」…互いの印象とは

― 今回が初共演となりましたが、それぞれお互いの第一印象を教えてください。また、お互いの楽曲の世界観や歌い方についてどのように感じられていましたか?

あの:歌が完璧で「100点を出す人」というイメージがあって。実際にお会いしてから、アフレコや今回のコラボ楽曲を作る過程でも、絶対的に完璧というか「100点を出してきたな」と思いました。それは、多分幾田さんが色んなことに向き合うのがとても上手で、しっかり1つ1つに対して時間をかけて向き合っているからこそ表現できていることだと、会ってみて感じました。

幾田:あのちゃんの音楽活動を見させていただいている中で「本当に表現力がすごいな」というのをずっと思っていて。曲によって、すごく人間的な弱い部分をさらけ出して全身全霊で歌ってくれたり、周りの目線を取っ払って自分の生き様をしっかり見せてくれたり、そういう強さをとても感じていました。今回お会いして実際に楽曲を一緒に作らせてもらったり、アフレコの現場に行ったりしても、実際に頭で考えていることがきっとすごくたくさんあって、それを表現に落とし込む伝達能力に優れている人なのだと感じました。

◆幾田りら&あの、コラボ楽曲制作秘話「無敵になれる曲」「ファンに寄り添っている」

― お互いの音楽活動に魅力を感じているお2人が、今回コラボ楽曲の制作を通じて印象に残っていることやお互いの楽曲に対してどんな思いを抱いていたか、是非教えてください。

幾田:あのちゃん側で作ってもらった楽曲を聞いた時に、あのちゃんが“ano”として120パーセントのエネルギーを放出してこの作品の主題歌を制作したのだと感じ、TKさんの楽曲とあのちゃんの歌詞が「これは無敵だな」と思わせる作品になっていました。楽曲と歌詞の鋭さや、あのちゃんならではの詩の紡ぎ方によって、 自分も思いきり歌を乗せることができましたし、どんどん自分を突破して殻を破っていかないと、この楽曲には真摯に向き合えないと思わせてもらえたので、新しい自分も引き出してもらいました。本当に無敵になれる曲だと思います。

あの:後章の最後の曲ということで、正直、「どうやって終わりたいか」という原作ファンの方の思いも色々あると思います。その中で『青春謳歌』みたいな曲を作ってきてくれて幾田さんがブレずにしっかり表現してくれたことは、とてもファンの方にも寄り添っていると思いますし、僕自身も「こういう曲があって、門出とおんたんの日常が続いていってくれたら嬉しい」という気持ちにもなりました。普段も思わず口ずさんじゃうようなメロディーで日常に溶け込むような曲なので、温かい気持ちにもなります。僕がいつもアーティスト活動で歌っているような曲とは全然違うので、僕の新しい面を引き出してくれてさすがでした!

◆“アーティスト同士”幾田りら&あの、互いの存在に救われていた

― 本作の中では、門出はおんたんに救われ、おんたんは門出に救われ、お互いに支え合える存在だったのだと思います。お2人もこの作品を通じてお互いの存在に救われた、支えられていたと感じることはありましたか?

あの:前章・後章にわたる大きい物語を繋げて完成させるというところでは、門出とおんたんのように、やっぱり2人で一緒に進んでくれる人がいてよかったと思います。それが、音楽という共通点がある幾田さんで、すごくその存在自体に支えられました。また、幾田さんはお話しするのが上手なので、こういったインタビューでもとても助けられています。頼っちゃってます(笑)。

幾田:私はあのちゃんよりも後に初めてアフレコに入ったので、実際にもうあのちゃんの声が入っているものも少し見させていただいたのですが、もうあまりにあのちゃんが演じるおんたんが最高すぎて…。私はこのおんたんと一緒に過ごしていく門出を演じるのだとしたら絶対大丈夫だと思えたので、すごく助けられました。2人とも音楽畑で、お互いにぶつけ合って声の演技に臨んでいる境遇が同じだったので、心強い存在だとずっと思っています。

◆幾田りら&あの、漠然とした不安を乗り越える方法

― 本作では、ディストピアを描いた暗い世界観の中でも日常の小さな幸せを紡いでいく門出とおんたんの姿がとても印象的でした。普段お2人も漠然とした不安に駆られてしまったり、暗い気持ちになってしまったりすることはありますか?また、そういう気持ちになった時、どのように前に向いていますか?

あの:漠然とした不安というか、理由もあまりないのに落ち込んでしまうというのは、小さい頃から今も続いています。僕はそれを解消するために映画を見たり、何かを食べたりということはあまりなくて、自分と向き合って自分を理解した上で、周りの考えに向き合っていくことで、ふとした時にストンと腑に落ちる瞬間があって、解消していくのだと思います。その時間は正直とてもしんどいですけど、それしか方法がなくて。それで「やっぱり曲にしたいな」と思った時は曲にしています。

幾田:私もとても不安に駆られたり「どこに向かって生きてるんだろう」と考える瞬間もあったりするのですが、やはり私の今の生きがいは歌うこと、曲を作ることといった音楽活動の中にあるので、例えば大きなステージの前にプレッシャーや色んな感情に襲われて、足がすくんでしまう時があっても、1回ちゃんと自分と向き合う時間を作っています。お風呂の中でずっと自分と対話する、ライブの前に瞑想するなど、自分と向き合う時間を設けることで「私の今の活動の根源にある、自分が歌うことが好きだから歌っているんだ」というところに立ち返ることができて、“無敵状態”になれるのだと思います。生活をしている中で、自分の軸が身の回りの環境によって引力で引っ張られてしまっても、ちゃんと自分と向き合う時間を作って、軸を元に戻すことができれば大丈夫だと思っています。

◆幾田りら&あの「絶対」と思える存在とは

― 門出とおんたんは互いの存在を「絶対」だと表現していましたが、お2人にも自分にとってこれは「絶対」だと思える存在や、「絶対」貫いている信念などはありますか?

あの:周りからどう思われても自分が思ったことは曲げずに貫きたい、自分を偽りたくないということは日々思っています。

だからこそ自分を1番信用している部分はあります。自分がこうだと決めたら突っ走るタイプなので「自分が絶対的な存在だ」と自分自身で思いますし、僕に対して「あのちゃんが絶対的な存在だ」と言ってくれるファンの方もとても多くて、そう思ってくれることがとても嬉しいんです。うぬぼれにも感じるかもしれないけど、自分が「絶対的」だと思ってくれる人が存在する限りは、そういう人たちのためにも「自分が絶対じゃないといけない」という使命感の中で過ごしています。それを重荷に感じる瞬間もあるんですけど、僕は自分を曲げた時に落ち込みがちだったり、自分と違う意見に流されてしまった時に自信喪失してしまったりするので、だったら振り切って自分のことを信じていきたいと思っています。なので僕にとっての絶対は自分です。

幾田:私にとっての絶対的な存在はやっぱり自分の家族かなと思います。様々な環境が変わったり、今仕事をしているものもいつか終わりを迎えたりして、私の中から音楽や今の「幾田りら」やYOASOBI「ikura」が全部なくなってしまったとしても、私をそのまま受け止めて愛してくれる存在が心の中にいてくれることはとても大きいです。「何者でもない自分でもいい」と思えるからこそ「今が特別だ」と自覚できますし、仕事に没頭して集中することができているので、その心の拠り所を守り続けることがとても大事だと思っています。

― 貴重なお話をたくさん聞かせていただきありがとうございました!

(modelpress編集部)

◆幾田りら(いくた・りら)プロフィール

2000年9月25日生まれ、東京都出身。シンガーソングライターとして活動。2021年に元E-girlsでシンガーとして活動する伶に自身初の楽曲提供を行い、自身もフィーチャリングで参加。さらにmilet×Aimer×幾田りら『おもかげ(produced by Vaundy)』にコラボ参加し、『THE FIRST TAKE』の歌唱でも注目を浴びた。2022年1月には、ABEMAオリジナル恋愛番組『今日、好きになりました。』への書き下ろし楽曲『スパークル』を配信リリースし、ストリーミング累計再生数1億回を突破。2023年3月には1stアルバム『Sketch』をリリースするなど、多方面で精力的な活動を続けている。

なお、細田守監督映画『竜とそばかすの姫』(2021)で主人公・すずの親友役として初の声優に挑戦し、今回の『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』が2回目の声優出演となる。

◆あの(ano)プロフィール

若い世代の女性を中心に人気を誇る「あの」。2020年9月、アーティスト名義「ano」にて音楽活動を開始。2022年4月8日にあの本人が作詞を手がけた、アニメ『TIGER&BUNNY 2』EDテーマソング『AIDA』でトイズファクトリーよりメジャーデビューを果たした。 2022年にリリースした『ちゅ。多様性』はキャッチーなフレーズと振付でブームを巻き起こし、2023年に『第65回輝く!日本レコード大賞』特別賞を受賞したほか、同年の『第74回NHK紅白歌合戦』にも出場。また、自身を中心に組んだバンド「I’s」のボーカルとしても活動している。

さらにモデルプレスでは、他に類を見ない唯一無二のキャラクターと、音楽活動だけに留まらないマルチな活躍を受け、2023年の「今年の顔」にも選出している。なお、今回の『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』で声優初挑戦となる。

【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》

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