【モデルプレス=2024/03/12】「第96回アカデミー賞」で視覚効果賞を受賞した映画「ゴジラ-1.0」の山崎貴監督、VFXディレクターの渋谷紀世子氏、3DCGディレクターの高橋正紀氏(※「高」は正式には「はしごだか」)、エフェクトアーティスト/コンポジターの野島達司氏が12日に帰国し、凱旋会見を開いた。今後の野望について言及した。【写真】「ゴジラ-1.0」アカデミー賞で着用の“ゴジラシューズ”が話題◆山崎貴監督「アカデミー賞」授賞式振り返る帰国後すぐの会見。山崎監督は「最高の結果になれて、今はほっとしている」と心境を吐露。手にしたオスカー像は「想像を遥かに超える重さでびっくりした。緊張していたけど一瞬忘れるくらいの重さだった」と微笑んだ。視覚効果賞を受賞できるかは「五分五分だった」という。山崎監督は「ノミネートしただけで満足していたけど、ロビー活動をやりながらみなさんのゴジラが好きだという気持ちが伝わってきて『あれ?これ取れるんじゃね?』って。オスカーそのものも狙えるのでなないかと。現地の反応があまりにも良かった。下馬評がやたらと高かったんです」と期待しながらも、「何も保証はない、空喜びのシステムになっているから…」と謙虚な気持ちの間で葛藤していたことを明かした。授賞式では英語でスピーチを行ったが、「会場は温かかった。僕の拙い英語のスピーチを聞いて『頑張れ』っていう空気がびしばし伝わってきた。温かく見守ってくれた空気が心地良くて。最高峰の方が集まっている場所ってこともあって、素晴らしい場所だなって思いました」と語った。またオスカー像はダニー・デヴィートから受け取ったが、山崎監督は「アーノルド・シュワルツェネッガーから貰いたかった(笑)」とぶっちゃけ。高橋氏と野島氏が「自分はシュワルツネッガーから貰った」と改めて報告されると、「ちくしょう」と悔しげ。それでも「(作品名を)呼ばれた瞬間はシュワルツネッガーですしね、ターミネーターに呼ばれるとは。嬉しかったですね。あのあとシュワルツネッガーさんと握手できたのでうれしかった」と目尻を下げた。◆山崎貴監督、今後の野望は?今後の野望を聞かれると「野望はいっぱいありますけど、あんまりここで言ってしまうと…」と明言せず。今「日本映画がハリウッドでそれなりの興行成績を収めて、賞をもらえたことは、今後日本映画の作られ方が変わってくる可能性が秘めている。日本人のキャストしか映画に出ていなくても北米で観られるようになってきていると確実に感じた。そこまで見据えた映画作りとなれば制作費も潤沢にしていけるし、いろんな意味で可能性が広がった。大リーグに野茂(英雄)選手が意外と行けたじゃんとなった途端に、たくさんの人が大リーグに行けたように、これをきっかけにワールドワイドの興行を目指した作品を作っていくのは手としてあるのでは」と語った。そして、「中学生の自分に声をかけるとしたら?」との質問が出ると、「中学生の頃の気持ちをいかに忘れずに、あの頃に作りたかったものに近づけることをずっとやり続けてきた部分がある。あのときに『未知なる遭遇』と『スター・ウォーズ』を見て映画にメロメロになった自分に感謝している。あのときの燃え上がった炎をどうやって消さないかって気持ちだったので、クソ生意気な中学生に感謝しなくてはいけない」とかつて少年だった自分への思いを打ち明けた。また同日は、日本映画界初の快挙を祝福しようと、本作でヒロインを演じた浜辺美波がサプライズで登場した。(modelpress編集部)【Not Sponsored 記事】