それぞれが独自の目線で2023年の音楽シーンを回顧。川谷がMrs. GREEN APPLEの「Blizzard」、いしわたりはanoの「スマイルあげない」、蔦谷は“ヒップホップ界のクイーン”の異名を持つラッパーのAwichの「THE UNION」など話題のアーティストの楽曲を選出。さらに、いしわたりが「Workin’ Hard」、川谷が「花」と、藤井の楽曲を2人がそれぞれ選曲するなど注目が集まった。ほかにも、BTS(ビーティーエス)・、JUNG KOOK(ジョングク)のソロ曲「Seven」、HIPHOP/R&B ガールズグループ・XG(エックスジー)の「X-GENE」といったグローバルに活躍するアーティストの楽曲もランクインした。
この日放送された後編では、2022年にメジャーデビューしたシンガーソングライター・TOMOO(トモオ)の「Super Ball」がいしわたりの1位にランクイン。蔦谷は、2014年からギタリストとして音楽活動をしているミュージシャン・君島大空の「c r a z y」、川谷は俳優の多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠が“クアトロ主演”を務めたフジテレビ系木曜劇場「いちばんすきな花」の主題歌としても注目を集めた藤井の「花」をそれぞれ1位に選んだ。
「あなたは頑張っている」といったフレーズは一般的には癒やしのメロディーの上で優しく歌われるような言葉でした。“働く”という頑張る曲を書くのが難しい中それをクールなビートの上で「You’ve been workin’hard」と歌うとことで「あなたは頑張って働いている」としっかり“仕事”にフォーカスした歌になり今の時代の“頑張る歌”を書くことに成功していてその瞬間時代を捕まえたように聴こえました。
この曲は米ビルボードの“Global Excl.U.S.”1位を獲得しましたがスゴいのは、YOASOBIがYOASOBIのまま彼らの音楽性を突き詰めていった先で結果を残したという事実だと思います。こういったボカロP系の音楽というのは日本で生まれたMADE IN JAPANの音楽です。昨年、大谷翔平選手は「アメリカに憧れるのをやめましょう」と言いました。音楽でも「日本人ならではの何かを武器にする」というのは、これから世界で戦う上でとても大切なことだろうと思います。
この作品が収録されている「no public sounds」を聴いた時いつの間にか泣いていました。この感情が何なのか考えたのですが言語化できない。しかし、懐かしいような感覚でした。記憶を辿っていくとこの感情は音楽でしか得られないものであるという結論に至りました。それは説明できないものですが説明できなと言うことがまさに彼の音楽の魅力であり唯一無二の作家性によるものだと思います。