朝日放送系で放送中の旅バラエティ番組「東西芸人いきなり!2人旅」。ほぼ初対面の関東芸人と関西芸人がいきなり1泊2日の2人旅を行い、その旅の様子を東野幸治と勝俣州和がスタジオで観察するというもの。関東芸人・関西芸人ともに旅のパートナーが誰なのか、旅の目的地はどこなのかは聞かされないまま、指定された場所で待ち合わせる。合流後は封筒に入った「旅のしおり」に従って旅を行う。以前、放送された特番では、途中でタビゲーター(ザ・プラン9の浅越ゴエ)からの指令が課せられる。これまでに旅をしたペアに「キャイ~ン、ウド鈴木とノブ(千鳥)」、「楽しんごとシルク」、「ドランクドラゴン、鈴木拓と小藪千豊」などがいる。それぞれに生まれ育った背景に違いがあるため、お互いのちょっとした仕草、話し方が気になる。両者の価値観の違いが自然なお笑いを誘う番組だ。
NewsCafeのアリナシコーナーでは「関西芸人より関東芸人。これってアリ?」という調査を実施。結果と共にさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…38.9%】
■特に吉本芸人はうるさいだけ。面白くもないし。
■あのネットリとした関西弁がイヤ。
■関西芸人にいいイメージが無い。関西に限らず吉本は勘弁。
■吉本新喜劇とか、今の人が笑うの?っていうのが多い。笑いのツボがよくわからない。
■関西は量だけ。質は関東の方が上。雲泥の差で話にならない。
■主張し過ぎる。つまらないネタを繰り返すしイライラする!
【ナシ…61.1%】
■関西も関東も面白い人は面白い。区切ったらダメだよ。
■関東は何で人気があるのか、どこが面白いかわからない芸人が多い。
■関東の笑いのツボが理解できない。爆笑問題とか笑えますか?
■面白いに地域差はない。どっちも面白い。
■関西・関東は関係ないな。「嫌な下品さ」が無ければどちらでも。
■標準語でボケやツッコミしても面白くない!
■質と量から見て関西が上。
■東西問わず最近の乱造芸人は好かん。
関東芸人を推す【アリ派】は全体の4割弱という結果に。その中を見てみると、「関西弁が嫌い」「吉本のお笑い芸人は下品」など、関西のお笑いを支える根底に不快感を持つ人が多い。
数多くのトップスターを抱える大手芸能プロ・吉本興業は今年、創業100周年を迎えた。大阪のお笑いの代名詞的存在だ。昭和55(1980)年に巻き起こった漫才ブームを機に、大阪のお笑いは「東京」という巨大マーケットに進出した。それを後押ししたのは、まぎれもなく吉本興業だった。長い会社の歴史の中で、吉本は落語に見切りをつけて漫才に活路を見いだし、寄席よりもラジオ、テレビとの関係を重視した。ビジネスの軸足も大阪から東京へ移した。かつては大阪のローカル企業にすぎなかった吉本は、今や千人を超える芸人やタレントを抱える。一方、【ナシ派】を見てみると、「関東、関西の比較ではない」という回答が多かった。面白いお笑いに地域差はないというもの。そのほかに、「標準語のボケとツッコミはつまらない」という声もあった。
「大阪発では全国区になれない」と吉本興業は、東京進出を図った。しかし、東京はもちろん日本のお笑いのリーディング・カンパニーとなるきっかけは関西弁のノリ、ボケとツッコミという、いわば関西ローカルの文化でブレイクしたからというのは少し皮肉な事かもしれない。
[文:羽生弘]
《NewsCafeアリナシ》
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