遺体を撮影…震災の映画化は「時期尚早だ」 | NewsCafe

遺体を撮影…震災の映画化は「時期尚早だ」

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突如日本を襲った東日本大震災からまもなく一年。多くの爪あとを残した未曽有の災害を記録した映画「311」が3月3日より劇場公開となる。監督はオウム真理教の内部に密着し、話題をさらったドキュメンタリー作品「A」で知られる森達也をはじめ、綿井健陽・松林要樹・安岡卓治ら四人が務める。家族が行方不明の人や子どもを失った母親へのインタビューや、遺体の映像をカメラに収めようとする監督らと遺族や関係者がぶつかり合う場面などもあり、副題には「誰も観たくなかったはずのドキュメンタリー」と記してある。
震災の傷跡が癒えぬ時期で映画化するにあたり、ネット上では「いずれ誰かが撮らなくてはいけない」という応援の声と共に「遺体を映して金儲けか」など批判意見も数多く見受けられる。世論を問うべく、NewsCafeのアリナシコーナーでは2月11日に「東日本大震災の映画化。これってアリ?」という調査を実施。結果と共に寄せられたコメントをそれぞれご紹介しよう。

【アリ…28%】
■戦争と同じように知らない世代には勉強になる。
■忘れていけない出来事だから。放射能も含めて。
■風化させないためには良いかも。
■命の大切さ・普通の生活の幸せを忘れない為に。
■各学校に配る授業用DVDにしてほしい。忘れないために。

【ナシ…72%】
■関東の人間すら恐怖だったのに、被災された方には残酷すぎる。
■津波を目の当たりにした身としては、あり得ない!
■まだ語り継ぐなんて段階じゃない。他にやるべきことが沢山ある。
■まだ多くの人の中では今闘ってる「現実」でしょ?
■今はキツすぎる。10年後くらいにはいいかも…。
■忘れてはいけないことだけど、見るのがもう辛い。
■まだその時期では無いと思います。興味本位で作られても困るし。
■復興してからにして。
■本物の悲劇を金儲けに使わないで欲しい。

72%が【ナシ】と回答し、「時期尚早だ」という意見が目立つ調査結果となった。今作品はあくまで記録映像として存在し、当初は映画化が意図されていなかったという。しかし無人化した街、津波に飲み込まれた風景のほか、遺族とぶつかり合いながら撮ったというショッキングな遺体映像が収められており、大震災の記録としての重要性があるのは事実。しかしながら、マスメディアとしてのモラルが問われる結果となってしまった。賛否両論の「311」、アナタの意見も是非お聞かせ願いたい。
《NewsCafeアリナシ》
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