「中1の時、野球をしてもダメ、勉強してもダメだった。でも、校則違反をした時に注目されたんです」―。
1月15日に東京・池袋の立教大学で開かれたシンポジウム「少年院からの社会復帰と当事者支援の可能性」で、ある男性は少年院出院者が非行に足を踏み入れるきっかけを話しました。
「社会から、大人から、『やってはいけない』ということを突っ走ることがかっこいいと思っていました」
とも述べ、ルール違反をすることで居場所を確保し、「かっこいい」と思うことで正当化したようです。
男性は人生を模索しているようにも見えました。
だからこそ、セカンドチャンスと出会ったのでしょう。
少年院を出た少年少女たちに対して、男性は
「セカンドチャンスと、非行少年と友達になろうとする人がいるBBS、非行少年の親の会という3つの団体には顔を出してほしい。頼りになる人がいるとうれしい」
と、孤立しないことの大切さも話しました。
また、ある女性は
「当時はよくわからなかったが、寂しかったんだと思う。だから、その日が楽しければよかった。そんな中で居場所、仲間、絆を得たのが暴走族だった」
と言いました。しかし、
「周りに自分を見てくれている人がいると思えたときに変わった」
と話しました。
現在、女性は会社を経営しており、いじめられっ子がたくさん集まるような駆け込み寺にもなっているといいます。
そして少年院経験者に対して「どん底からでもやり直せる」と激励しました。
少年院の経験者の話を聞くと、入る前も出た後も孤独であり、孤立しているのだと分かります。
特に出院後は受け皿がないのです。
だからこそ、再び、暴力団や不良グループにもどっていくことが選択肢に入ってしまいます。
再犯率が上がらないためにも、彼ら彼女らの居場所が必要なのです。
セカンドチャンスがその受け皿の一つになるように、セカンドチャンス自身だけでなく、彼ら彼女らの周囲も応援してほしいと思いました。私も応援していきたい。(終わり)
《NewsCafeコラム》
page top